こんにちは!このブログではいつも世界遺産の魅力をお届けしていますが、実はユネスコには世界遺産とは別に、私たち人類の貴重な「記憶」を守り、未来へと繋ぐための素晴らしいプログラムがあることをご存知でしょうか?それが「世界の記憶」(Memory of the World Program)です。
世界遺産が「不動産」、つまり建造物や自然といった動かせない有形の文化財や自然遺産を対象としているのに対し、世界の記憶は「可動産」、つまり文書や書物、絵画、音響、映像など、形は様々でも、人類の歴史上、非常に重要な価値を持つ記録遺産を対象としています。簡単に言えば、本やフィルム、古文書、楽譜、絵画、写真など、情報を持つあらゆる媒体が対象となり得るのです。
なぜ「世界の記憶」が必要なのか?
デジタル化が進む現代において、私たちは膨大な情報を手軽に扱えるようになりました。しかし、過去の貴重な記録の多くは、紛争、自然災害、あるいは単なる時間の経過によって失われたり、劣化したりする危機に常に晒されています。特に、その価値が十分に認識されていなかったり、保存技術が確立されていなかったりする記録は、一度失われると二度と取り戻すことができません。
「世界の記憶」プログラムは、こうした危機に瀕している記録遺産を特定し、その保存とアクセスを促進することを目的に、1992年にユネスコによって開始されました。具体的には、以下のような活動が行われています。
1.世界登録の推進
世界的に重要と認められる記録遺産を「世界の記憶」として登録し、その価値を国際的に認知させます。これによって、記録遺産の保存への意識を高め、国際的な協力も促されます。
2.保存技術の研究・普及
記録遺産は材質も様々であり、それぞれの特性に応じた適切な保存方法が必要です。プログラムでは、最新の保存技術の研究・開発を支援し、その知識を世界中で共有しています。
3.アクセス性の向上
記録遺産は、ただ保存するだけでなく、研究者や一般の人々がアクセスできる状態にあることが重要です。デジタル化の推進や公開活動を通じて、より多くの人々が記録遺産に触れる機会を提供しています。
日本からも登録されている「世界の記憶」

日本からも、歴史的に非常に重要な記録が「世界の記憶」に登録されています。例えば、徳川幕府の公式記録である「徳川幕府・江戸幕府関係文書」や、江戸時代に活躍した医師シーボルトが日本に関する多くの情報を収集し記録した「シーボルト収集品」などがその一例です。また、戦後の混乱期における人々の生活を伝える「舞鶴引揚記念館の記録」なども登録されており、その対象の多様性がうかがえます。
世界遺産が壮大な歴史や自然の営みを物語るように、「世界の記憶」は、私たち人類が過去に何を考え、何を感じ、どのように生きてきたのか、その「声」を現代に、そして未来へと伝える貴重な財産です。世界遺産巡りの際には、ぜひその国の「世界の記憶」にも目を向けてみてください。きっと、新たな発見と感動があるはずです。
動画で覚える
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名称や概要がまだぼんやりしている方はショート動画、さらに詳しく理解を深めたい方は横動画を活用していただけると幸いです。
まだまだ本数が少ないですが、頑張って随時更新しております!
ショート動画なので全ての情報を紹介しているわけではありませんが、テキストの重要箇所を意識して作成しております。
コンセプトは覚えやすいように、ということを意識してます。
使い方はまずテキストをある程度読み込んだら、復習で動画を見ることで、よりイメージが出来たり知識として定着させることを狙っています。

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