【世界遺産探訪】ローマ帝国の栄光とイスラムの歴史が交差する都市!隊商都市ボスラを巡る旅

シリア・アラブ共和国
登録区分文化遺産
世界遺産登録年1980年/2013年危機遺産登録、2017年範囲変更
登録基準(ⅰ)(ⅲ)(ⅵ)
その他の区分危機遺産
公式テキストページ中巻35p
英文タイトルAncient City of Bosra

※テキストは世界遺産1500(2024年発行の最新版)になります。参照はこちら

皆さん、こんにちは!「世界遺産を巡る旅」へようこそ。今回ご紹介するのは、シリア南部に位置する、歴史の深淵を感じさせる世界遺産、古代都市ボスラ(Ancient City of Bosra)です。かつてのローマ帝国の栄華と、その後のイスラム世界の発展を肌で感じることができる、魅力あふれる場所です。

目次

砂漠の中のオアシス都市

ボスラは、シリア南部のホウラーン平原に位置し、肥沃な土地と豊富な水源に恵まれた、古くから交易の要衝として栄えたオアシス都市です。紀元前にはすでに集落が存在し、紀元前2世紀にはナバテア王国の支配下にありました。ペトラ、アル・ヒジルと並び、ナバテア人にとっても重要な拠点であったことがうかがえます。

ローマ帝国の威容を今に伝える劇場

ボスラが最も繁栄したのは、紀元106年にローマ帝国のトラヤヌス帝によって支配され、アラビア属州の州都となってからです。この時期に、都市は大規模に整備され、数々の壮麗な建築物が建てられました。

ハイライト!ボスラの見どころ

ローマ劇場(Roman Theatre)

ボスラ最大のハイライトであり、その保存状態の良さから「世界で最も保存状態の良いローマ劇場の一つ」と称されています。2世紀に建設されたこの劇場は、直径100m以上、収容人数15,000人以上という壮大なスケールを誇ります。火山岩(玄武岩)で造られているため、その黒々とした外観は非常に特徴的です。かつては、外壁が要塞のように見え、都市の防御にも利用されていました。この劇場に足を踏み入れると、当時の熱狂的な観衆の声が聞こえてくるかのようです。

イスラム初期の歴史を刻むモスク

ローマ帝国の衰退後、ボスラはイスラム帝国の支配下に入ります。7世紀には、イスラム教徒にとって非常に重要な出来事が起こりました。預言者ムハンマドが少年時代に、隊商の旅でこの地を訪れ、キリスト教の修道士バヒラと出会ったという伝説があるのです。この出会いは、後にムハンマドが預言者となるきっかけの一つとされています。

ボスラには、イスラム世界で最古級のモスクの一つであるオマール・モスク(Omar Mosque)が残っています。これは、イスラム初期の建築様式を今に伝える貴重な遺構であり、ボスラがイスラムの歴史においても重要な役割を果たしたことを示しています。

その他の見どころ

ローマ浴場跡

かつての都市生活を支えた大規模な浴場跡が残っています。

円柱の通り(Colonaded Street)

ローマ時代の主要な通りで、かつては壮麗な列柱が立ち並んでいました。

城壁と城門

ローマ時代からイスラム時代にかけて整備された強固な城壁や城門の遺構も見ることができます。

時代の変化を乗り越えた歴史の証人

ボスラは、ローマ帝国、ビザンツ帝国、そしてイスラム帝国と、様々な時代の支配を受け、そのたびに姿を変えながらも、常に重要な役割を担ってきました。そして、1980年にユネスコ世界遺産に登録され、その歴史的価値が国際的に認められました。

現在は残念ながらシリア内戦の影響を受け、世界遺産は危機にさらされていますが、その歴史的価値は揺らぐものではありません。

ボスラを訪れるあなたへ

ボスラは、ローマ時代の壮大な建築物とイスラム初期の歴史的遺構が共存する、非常に珍しい場所です。黒い玄武岩で造られた建造物群は、他のローマ遺跡とは一線を画す独特の雰囲気を持っています。

この地を訪れることは、古代ナバテア人の交易路から始まり、ローマ帝国の威容、そしてイスラムの黎明期へと続く、壮大な歴史の物語を肌で感じる体験となるでしょう。

※注記:現在、シリアは情勢が不安定なため、渡航情報については外務省の海外安全情報などを必ずご確認ください。

動画で覚える

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名称や概要がまだぼんやりしている方はショート動画、さらに詳しく理解を深めたい方は横動画を活用していただけると幸いです。

まだまだ本数が少ないですが、頑張って随時更新しております!

ショート動画なので全ての情報を紹介しているわけではありませんが、テキストの重要箇所を意識して作成しております。

コンセプトは覚えやすいように、ということを意識してます。

使い方はまずテキストをある程度読み込んだら、復習で動画を見ることで、よりイメージが出来たり知識として定着させることを狙っています。

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この記事を書いた人

世界遺産ハントの管理人。

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