チャトラパティ・シヴァージー・ターミナス駅(旧名ヴィクトリア・ターミナス)

チャトラパティ・シヴァージー・ターミナス駅(旧名ヴィクトリア・ターミナス
パッドフット2008, CC0, via Wikimedia Commons
インド
登録区分文化遺産
世界遺産登録年2004年
登録基準(ⅱ)(ⅳ)
その他の区分
公式テキストページ中巻186p
英文タイトルChhatrapati Shivaji Terminus (formerly Victoria Terminus)

※テキストは世界遺産1500(2024年発行の最新版)になります。参照はこちら

チャトラパティ・シヴァージー・ターミナス駅(旧名ヴィクトリア・ターミナス)とは

インドとイギリスの建築様式を融合した傑作

チャトラパティ・シヴァージー・ターミナス駅(旧称:ヴィクトリア・ターミナス)は、インド西部の大都市ムンバイに位置する歴史的な鉄道駅であり、2004年にユネスコの世界遺産に登録されました。この建築物は、19世紀末にイギリス植民地政府によって建設され、当時の技術力と芸術性が結集されたインド近代建築の傑作として評価されています。現在でも、インド鉄道網の主要な交通拠点として日々多くの人々に利用されています。

この駅は、イギリス人建築家フレデリック・ウィリアム・スティーヴンスによって設計され、1878年に着工、約10年の歳月を経て1887年に完成しました。その完成年はイギリス女王ヴィクトリアの在位50周年にあたることから、当初は「ヴィクトリア・ターミナス」と命名されました。1996年にインドの伝説的なマラーター王チャトラパティ・シヴァージーの名にちなんで改称され、現在の名称となりました。

建物の設計にはヴィクトリア朝ゴシック様式とインドの伝統建築様式が融合しており、「インド・サラセン様式」とも称される独特の美しさを備えています。建物正面のファサードには尖塔やガーゴイル、アーチ型の窓など西洋の装飾が施される一方、ドーム型屋根や彫刻にはインドのモチーフが取り入れられています。特に中央にそびえる大きなドームと、その上に立つ象徴的な女性像は、駅全体のアイコンとして知られています。

内部空間も豪奢で、天井の木彫や鉄骨の梁、床のモザイク模様などが精緻に作られており、鉄道駅でありながら宮殿のような荘厳さを感じさせます。設計には最新の建築技術が導入され、当時としては画期的な空間設計が施されていました。また、駅構内のプラットフォームは現代まで拡張されつつも、歴史的建築部分は丁寧に保存されています。

チャトラパティ・シヴァージー・ターミナス駅は、19世紀末におけるインド鉄道の発展を象徴する建造物であるとともに、植民地時代における建築と文化の交流を今に伝える貴重な遺産です。その重厚な構造美と機能性は、現在でも世界各地の建築家や歴史家たちに強い影響を与えており、ムンバイ市民にとっても誇り高き歴史の一部として大切にされています。

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この記事を書いた人

世界遺産ハントの管理人。

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