アル・アハサ・オアシス:進化する文化的景観

アル・アハサ・オアシス:進化する文化的景観
アリ・ラジャミ, パブリックドメイン, via Wikimedia Commons
サウジアラビア王国
登録区分文化遺産
世界遺産登録年2018年
登録基準(ⅲ)(ⅳ)(ⅴ)
その他の区分文化的景観
公式テキストページ中巻193p
英文タイトルAl-Ahsa Oasis, an Evolving Cultural Landscape

※テキストは世界遺産1500(2024年発行の最新版)になります。参照はこちら

アル・アハサ・オアシス:進化する文化的景観とは

新石器時代から続く人類定住の営みを示すオアシス

アル・アハサ・オアシス:進化する文化的景観は、サウジアラビア東部に広がる中東最大級のオアシスであり、2018年にユネスコ世界遺産に登録されました。このオアシスは、広大な砂漠地帯にあって豊富な水源を擁し、古代より人々の生活や農耕、交易、宗教活動の基盤となってきました。約300万本のナツメヤシの木が茂り、古代から現代に至るまで多様な文化が重層的に息づく文化的景観が評価されています。

この遺産は、都市遺構、歴史的建築物、農業用水路(アフラージュ)、井戸、泉、農地などから構成され、人類と自然の長きにわたる共生の歴史を物語っています。とくにアフラージュと呼ばれる地下水路システムは、乾燥地域における水の効率的な配分と持続可能な農業を可能にする技術であり、地域の生活基盤を支えてきました。これらの水利施設は、灌漑や都市の水供給のために数世紀にわたり使用され、今なお一部は機能しています。

また、アル・アハサには先史時代からの人類の痕跡が残されており、新石器時代の遺跡や墓、岩絵などが確認されています。さらに、この地はメソポタミアとアラビア半島、さらにはインド洋交易ルートを結ぶ重要な交差点でもあり、交易拠点としての役割も果たしてきました。オアシスの中に点在する歴史的都市や要塞、モスク、スーク(市場)などもその繁栄を今に伝えています。

アル・アハサ・オアシスは、自然環境と人間の技術、文化、信仰が長期間にわたり相互に作用しながら形成された「進化する文化的景観」の典型例とされています。その価値は、地域の持続可能な生活様式と歴史の連続性、そして農業、交易、宗教といった複数の側面が融合した複合的な文化の証拠として、国際的にも高く評価されています。今日でも人々の生活の場でありながら、長い歴史と豊かな文化遺産を後世に伝える重要な資産となっています。

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この記事を書いた人

世界遺産ハントの管理人。

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