グヌン・ムル国立公園

グヌン・ムル国立公園
マレーシア
登録区分自然遺産
世界遺産登録年2000年
登録基準(ⅶ)(ⅷ)(ⅸ)(ⅹ)
その他の区分
公式テキストページ中巻216p
英文タイトルGunung Mulu National Park

※テキストは世界遺産1500(2024年発行の最新版)になります。参照はこちら

グヌン・ムル国立公園とは

多くの洞窟があるカルスト地帯

グヌン・ムル国立公園は、マレーシア・ボルネオ島のサラワク州に位置する自然遺産で、2000年にユネスコの世界遺産に登録されました。この国立公園は、広さ約52,000ヘクタールにも及ぶ広大な熱帯雨林と、世界的に知られる石灰岩のカルスト地形を有しており、地質学、生物多様性、景観のいずれの面からも極めて高い価値を持っています。

グヌン・ムル国立公園の最大の特徴は、石灰岩によって形成された大規模な洞窟網と、壮観なカルスト地形です。公園内には、世界最大級の洞窟空間とされる「サラワク・チャンバー(Sarawak Chamber)」、巨大なコウモリの群れが飛び交う「ディア・ケイブ(Deer Cave)」、世界最長級の地下河川を有する「クリアウォーター・ケイブ(Clearwater Cave)」などが存在します。これらの洞窟は、数百万年の歳月をかけて水と石灰岩が織りなした自然の芸術品といえます。

また、この地域は極めて高い生物多様性を誇っており、4つの主要な生態系―低地混合二次林、山地林、カルスト林、湿地林―が共存しています。園内では、鳥類約270種、哺乳類約75種、爬虫類や両生類、昆虫など数千種の生物が確認されており、中には固有種や絶滅危惧種も含まれています。このような多様な生態系は、東南アジアの熱帯雨林が持つ豊かな自然の縮図ともいえる存在です。

グヌン・ムルは、地球の地質進化を示す重要な証拠を提供する場でもあります。特に石灰岩の侵食によって形成されたタワーカルスト地形や、複雑な地下水系、地表と地下を結ぶ陥没穴や地下河川のネットワークは、地質学的研究にとっても重要な資源となっています。

この国立公園は、観光客にも人気がありながら、その貴重な自然環境を守るために厳重な保護体制が敷かれています。訪問者は専門のガイドの案内のもとでのみ主要な洞窟などを訪れることができ、持続可能な観光と自然保護が両立する仕組みが整えられています。

このように、グヌン・ムル国立公園は、壮大な地形と洞窟網、そして多様な生態系が一体となった、地球の自然の偉大さを感じさせる世界遺産であり、現在も将来もその価値を守り続けていくことが求められています。

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この記事を書いた人

世界遺産ハントの管理人。

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