| 国 | ジンバブエ共和国 |
|---|---|
| 登録区分 | 文化遺産 |
| 世界遺産登録年 | 1986年 |
| 登録基準 | (ⅰ)(ⅲ)(ⅵ) |
| その他の区分 | |
| 公式テキストページ | 中巻252p |
| 英文タイトル | Great Zimbabwe National Monument |
※テキストは世界遺産1500(2024年発行の最新版)になります。参照はこちら
大ジンバブエ遺跡とは
金の輸出で栄えた大ジンバブエ国の都市遺跡
グレート・ジンバブエ国立記念物は、ジンバブエ南部の高原地帯に位置するアフリカ屈指の壮大な石造遺跡であり、かつてこの地に栄えたジンバブエ王国の首都であった場所です。1986年にユネスコの世界文化遺産に登録されたこの遺跡は、11世紀から15世紀にかけての時代に建設され、アフリカ大陸南部における高度な建築技術と社会組織の存在を物語っています。
グレート・ジンバブエの名は、ショナ語で「石の家」を意味する「ジンバブエ(Dzimba dza mabwe)」に由来し、遺跡全体はおよそ720ヘクタールの広がりを持ちます。特に有名なのが「グレート・エンクロージャー(大囲壁)」と呼ばれる円形の構造物で、その高さは最大11メートル、周囲は250メートル以上にも及び、モルタルを一切使わずに積み上げられた石壁は極めて高い技術力を示しています。
この遺跡群は3つの主な区画に分けられます。すなわち、高台に築かれた「ヒル・コンプレックス」、王族や祭司の居住地であったとされる「グレート・エンクロージャー」、そして市民が生活していた「バレー・コンプレックス」です。これらの建築物群は、政治的・宗教的中心地としての機能を果たし、当時の社会が高度に組織化されていたことを示しています。
考古学的調査によって、グレート・ジンバブエは東アフリカやインド洋交易圏とも関わりがあったことが明らかとなっており、中国の陶磁器やアラビアのガラス製品が出土しています。このことは、内陸のこの地が遠隔地との交易の拠点でもあったことを示しており、アフリカ大陸における国際的な経済活動の一端を担っていたことがわかります。
グレート・ジンバブエの遺跡は、アフリカ独自の文明が外部からの影響を受けずに発展した証拠として極めて重要です。かつてはこの建造物の起源をアフリカ外の文化に求める説も存在しましたが、現在ではアフリカ人による建設であることが学術的に確立されています。この認識の変化は、アフリカの歴史と文化の再評価においても大きな意味を持っています。
今日、グレート・ジンバブエはジンバブエ国民の誇りであり、国名の由来ともなっている象徴的な場所です。訪れる人々は、石の壁に刻まれた過去の栄光と文化の重みに触れながら、アフリカの歴史の奥深さを体感することができます。

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