要塞村アイット・ベン・ハドゥ

要塞村アイット・ベン・ハドゥ
ホサイヌー, CC BY-SA 4.0, via Wikimedia Commons
モロッコ王国
登録区分文化遺産
世界遺産登録年1987年
登録基準(ⅳ)(ⅴ)
その他の区分
公式テキストページ中巻268p
英文タイトルKsar of Ait-Ben-Haddou

※テキストは世界遺産1500(2024年発行の最新版)になります。参照はこちら

要塞村アイット・ベン・ハドゥとは

イスラムから逃れた人々が築いた要塞村

アイット・ベン・ハドゥのクサール(Ksar of Ait-Ben-Haddou)は、モロッコのアトラス山脈の麓に位置する壮麗な城塞集落であり、1987年にユネスコの世界遺産に登録されました。北アフリカにおける伝統的な土造りの建築様式を今に伝える貴重な遺産であり、歴史的な交易路「サハラ交易路」の要衝として栄えた都市のひとつです。

クサールとは、要塞化された村や集落を指す言葉で、アイット・ベン・ハドゥのクサールは、この地域に典型的な土造りの建築様式を備えています。建物の多くは日干しレンガで作られており、赤茶色の壁と精巧な彫刻が施された装飾が特徴です。高台に位置するため、防御の目的にも適しており、かつては住民の生活の安全を守る役割を果たしていました。

このクサールは、11世紀頃から形成され、交易都市として発展しました。特に、サハラ砂漠とモロッコ北部を結ぶ重要な交易路沿いにあったため、多くの商人がここを訪れました。金、塩、香辛料、布などの交易品が行き交い、多様な文化の影響を受けながら繁栄しました。しかし、近代化に伴い住民の多くは移住し、現在では少数の家族が残るのみとなっています。

今日では、その美しい景観と歴史的価値により、多くの観光客を魅了しています。また、映画やドラマの撮影地としても有名で、『グラディエーター』や『ゲーム・オブ・スローンズ』などの作品の舞台として使用されました。遺跡の保存活動が進められており、伝統的な建築技術を活かしながら修復が行われています。

アイット・ベン・ハドゥのクサールは、モロッコの文化遺産として極めて重要であり、歴史的なサハラ交易路の象徴として、今もその威厳を保ち続けています。訪れる人々は、迷路のような路地を歩きながら、遠い過去の繁栄を感じることができます。この壮麗な土造りの都市は、モロッコの伝統建築と交易の歴史を物語る貴重な遺産です。

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この記事を書いた人

世界遺産ハントの管理人。

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