| 国 | モロッコ王国 |
|---|---|
| 登録区分 | 文化遺産 |
| 世界遺産登録年 | 1981年 |
| 登録基準 | (ⅱ)(ⅴ) |
| その他の区分 | |
| 公式テキストページ | 中巻276p |
| 英文タイトル | Medina of Fez |
※テキストは世界遺産1500(2024年発行の最新版)になります。参照はこちら
フェズの旧市街とは
モロッコ最古のイスラム都市
フェズの旧市街
フェズの旧市街は、モロッコ北部に位置する歴史的地区であり、1981年にユネスコの世界遺産に登録されました。中世の都市構造をほぼ完全に保持するこの旧市街は、イスラム建築と伝統文化が融合する貴重な遺産であり、現在も多くの住民が暮らしながらその歴史と文化を受け継いでいます。
都市の歴史と発展
フェズの旧市街の歴史は、9世紀のイドリス朝時代に始まりました。その後、ムワッヒド朝やマリーン朝などの王朝が統治し、商業・学問・宗教の中心地として発展しました。特に14世紀には、学問の中心地としての地位を確立し、多くのモスクや神学校(マドラサ)が建設されました。フェズは、モロッコ王国の歴史の中で重要な役割を果たした都市であり、現在もその遺産が色濃く残されています。
主要な建築物と都市構造
フェズの旧市街には、多くの歴史的建造物があり、イスラム文化の発展を象徴する重要な建築物が点在しています。
- カラウィーン・モスク(Mosque of Al-Qarawiyyin)
859年に創設されたこのモスクは、イスラム世界最古の大学ともいわれ、長年にわたり学問の中心地として機能してきました。イスラム建築の特徴を備え、歴史的・文化的に極めて重要な施設です。 - ブー・イナニア・マドラサ(Bou Inania Madrasa)
14世紀に建設されたイスラム学院で、細かい木彫りや美しいモザイク装飾が施されています。この建築は、フェズの旧市街における学問の発展を示す貴重な遺産です。 - スーク(市場)
旧市街の中心には、多くの市場(スーク)が広がっています。職人による金属細工、陶器、革製品などが並び、中世の商業活動の雰囲気が今も息づいています。
旧市街は細い路地が迷路のように入り組んでおり、モスクや住居、公共施設が複雑に配置されています。都市の構造は、防衛的な役割を持ちつつも、商業活動を活発に行えるよう設計されており、イスラム都市の典型的な特徴を備えています。
旧市街の保存と現代の価値
現在もフェズの旧市街には多くの住民が暮らしており、歴史的な建造物を維持しながら伝統的な生活を続けています。ユネスコの世界遺産登録により、文化財の保存と観光のバランスを取る取り組みが進められています。訪れる人々は、歴史的建造物や市場を巡りながら、中世イスラム都市の魅力を体験することができます。
フェズの旧市街は、イスラム文化と建築の歴史を今に伝える重要な遺産であり、商業や学問の中心地として発展した都市の姿を知る貴重な場所です。迷路のような街並みと歴史の重みを感じながら、モロッコの伝統文化を体験できるでしょう。今もなお、多くの人々にとって価値ある遺産として息づいています。

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