エル・タヒンの古代都市

エル・タヒンの古代都市
サイモン・バーチェル, CC BY-SA 4.0, via Wikimedia Commons
メキシコ合衆国
登録区分文化遺産
世界遺産登録年1992年
登録基準(ⅲ)(ⅳ)
その他の区分
公式テキストページ中巻355p
英文タイトルEl Tajin, Pre-Hispanic City

※テキストは世界遺産1500(2024年発行の最新版)になります。参照はこちら

エル・タヒンの古代都市とは

球戯場やピラミッドをもつ聖なる都市

エル・タヒンの古代都市(El Tajín, Pre-Hispanic City)は、メキシコのベラクルス州に位置する壮大な考古遺跡であり、1992年にユネスコの世界遺産に登録されました。この都市は、西暦800年から1200年頃にかけて栄え、メソアメリカのトトナカ文明の重要な政治・宗教・文化の中心地として機能していました。精巧な石造建築と装飾、特に球技場や太陽を象徴する建造物が特徴的であり、古代メソアメリカの独自の都市計画を示す貴重な遺産です。

歴史と文化的背景

エル・タヒンは、古典期末期から後古典期初期にかけて発展し、トトナカ族が統治していた都市と考えられています。都市の建造物や彫刻には、宗教儀式や天文学的な計算を反映したものが多く、神聖な祭祀が繰り広げられていました。特に、球技が重要な宗教的・政治的意味を持っていたことが、遺跡から発見された球技場の多さからも確認できます。

主要な遺跡

エル・タヒンには、メソアメリカ独自の都市計画を反映した建築が数多く残されており、古代の技術や文化の深さを伝えています。

  • ニッチのピラミッド(Piramide de los Nichos)
    エル・タヒンを代表する建築であり、365の装飾的な窪み(ニッチ)が施されています。この数は暦と関連しており、天文学的な知識を反映したものと考えられています。
  • 球技場群
    都市内には多数の球技場が発見されており、これはメソアメリカの都市の中でも特筆すべき点です。球技は宗教的儀式の一環として行われ、支配者の権力を象徴する役割も果たしていました。
  • 宮殿と神殿
    宗教指導者や統治者が使用したとされる宮殿や神殿があり、壁には戦士や神々を描いた彫刻が施されています。

宗教と社会構造

エル・タヒンは宗教的な中心地であり、太陽や雨の神を崇拝する祭祀が行われていました。神殿や広場の配置には天文学的な要素が組み込まれ、都市の建設が精密な計算に基づいていたことがうかがえます。また、球技場が多数存在することから、宗教的儀式と権力構造が密接に関連していたことが分かります。

遺産の保存と現代の価値

ユネスコの世界遺産登録後、エル・タヒンでは考古学的調査や修復活動が進められています。しかし、気候変動や観光による影響が懸念されており、遺跡の保護には慎重な対応が求められています。また、地域の文化継承の一環として、現代のトトナカ族による伝統的な祭りや儀式が続けられています。

エル・タヒンの古代都市を訪れることで、メソアメリカの歴史や文化の奥深さを直接体験し、古代文明の建築技術や宗教儀式の意義を学ぶことができます。この地域は、未来の世代へ向けて貴重な文化遺産として、その価値を伝え続けています。

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この記事を書いた人

世界遺産ハントの管理人。

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