ホヤ・デ・セレンの考古遺跡

ホヤ・デ・セレンの考古遺跡
エルサルバドル共和国
登録区分文化遺産
世界遺産登録年1993年
登録基準(ⅲ)(ⅳ)
その他の区分
公式テキストページ中巻373p
英文タイトルJoya de Cerén Archaeological Site

※テキストは世界遺産1500(2024年発行の最新版)になります。参照はこちら

ホヤ・デ・セレンの考古遺跡とは

火山灰の下に眠る古代都市

ホヤ・デ・セレン遺跡(Joya de Cerén Archaeological Site)は、エルサルバドルに位置する先コロンブス期のマヤ文明の遺跡であり、1993年にユネスコの世界遺産に登録されました。この遺跡は、約1,400年前に火山噴火によって埋もれた「マヤのポンペイ」とも呼ばれ、マヤの日常生活の痕跡が極めて良好な状態で保存されています。

歴史と文化的背景

ホヤ・デ・セレンは、紀元600年頃にロマ・カルデラ火山の噴火によって埋没した農村であり、住民が急いで避難した後に厚い火山灰の下で長い年月を経て保存されました。この災害によって、日常生活の詳細がそのまま残され、マヤ文明の庶民の暮らしを知る貴重な考古学的資料となっています。

この遺跡は、王宮や神殿の遺跡が中心となる一般的なマヤ遺跡とは異なり、農民の家屋や共同体の施設が保存されていることが特徴です。これにより、古代マヤ社会の庶民の生活を詳細に研究することが可能になりました。

主要な遺構

ホヤ・デ・セレン遺跡には、マヤ文明の日常生活を反映する数多くの遺構が確認されています。

  • 住居
    農民の家屋が火山灰の下に埋もれた状態で保存されており、日用品や食糧の痕跡が残っています。
  • 穀物貯蔵庫
    収穫物を貯蔵していた施設が確認され、マヤ農業の実態を知る手がかりとなっています。
  • 公共建築
    集会場や儀式用の建築が発掘され、村の社会構造を理解するための貴重な資料となっています。
  • 畑と農業設備
    火山灰の下からマヤ人が栽培していた作物の痕跡が確認され、農業技術の詳細が明らかになりました。

宗教と社会構造

ホヤ・デ・セレンの遺跡では、マヤ社会における庶民の宗教儀礼の証拠が発見されています。一般的なマヤの都市遺跡では、王族や支配階級の儀式が中心ですが、ここでは住民の間で行われていた祭祀の痕跡が見られます。また、共同体の重要性が高く、村全体が協力して農業や生活を営んでいたことが示されています。

遺産の保存と現代の価値

ユネスコの世界遺産登録後、ホヤ・デ・セレンでは保存活動が進められています。火山灰による自然の保存状態が良好であるものの、気候変動や観光の影響による劣化が懸念されており、持続可能な保護活動が求められています。エルサルバドル政府と考古学者が協力しながら、遺跡の維持管理と学術的研究を進めています。

ホヤ・デ・セレン遺跡を訪れることで、マヤ文明の庶民の日常生活や社会構造を学び、古代の暮らしを直感的に理解することができます。この地域は、未来の世代へ向けて貴重な文化遺産として、その価値を伝え続けています。

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この記事を書いた人

世界遺産ハントの管理人。

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