| 国 | ウルグアイ東方共和国 |
|---|---|
| 登録区分 | 文化遺産 |
| 世界遺産登録年 | 2015年 |
| 登録基準 | (ⅱ)(ⅳ) |
| その他の区分 | 文化的景観 |
| 公式テキストページ | 中巻409p |
| 英文タイトル | Fray Bentos Industrial Landscape |
※テキストは世界遺産1500(2024年発行の最新版)になります。参照はこちら
フライ・ベントスの産業景観とは
食肉加工工場を中心に発展した産業建築物群
フライ・ベントスの産業景観(Fray Bentos Industrial Landscape)は、ウルグアイ西部のフライ・ベントス市に位置する歴史的な工業施設群であり、2015年にユネスコの世界遺産に登録されました。この遺産は、19世紀から20世紀にかけて世界の食肉加工産業を支えた重要な拠点であり、食肉の調達、加工、梱包、輸出の全過程を示す貴重な産業遺産です。
歴史的背景
フライ・ベントスの産業景観は、1859年に設立された食肉加工工場を起源としています。広大な牧草地で育てられた牛を加工し、ヨーロッパ市場へ輸出するための施設として発展しました。特に、リービッ・エクストラクト・オブ・ミート・カンパニー(Liebig Extract of Meat Company)は、1865年から肉エキスやコンビーフの製造を開始し、世界的に知られるブランドとなりました。
1924年には、アングロ・ミート・パッキング・プラント(Anglo Meat Packing Plant)が設立され、冷凍肉の輸出が始まりました。これにより、フライ・ベントスは「世界の台所」とも呼ばれるほど、食肉加工産業の中心地としての地位を確立しました。
主要な遺跡と特徴
- 食肉加工施設(Meat Processing Facilities)
牛の解体から加工、梱包までの工程を担った工場群。 - 倉庫と輸送設備(Storage and Transport Facilities)
食肉製品を保管し、港へ輸送するための施設。 - 労働者の居住区(Workers’ Housing)
世界各国から集まった労働者のための住居が整備されていた。 - 社会施設(Social Institutions)
労働者のための病院、学校、娯楽施設などが設置されていた。
文化的価値と遺産保護
フライ・ベントスの産業景観は、19世紀から20世紀にかけての食肉加工技術の発展と労働者の生活を象徴する遺産です。世界各国から労働者が集まり、国際的な産業交流が行われたことも、この遺産の重要な特徴のひとつです。
ユネスコの世界遺産登録後、ウルグアイ政府や地域コミュニティによる保護活動が進められています。工場跡は博物館として公開され、食肉加工産業の歴史を学ぶ場として活用されています。
現代における意義
フライ・ベントスの産業景観は、食肉加工産業の発展と国際貿易の歴史を学ぶ場として重要な役割を果たしています。19世紀から20世紀にかけての技術革新や労働環境の変化を知ることで、現代の食品産業の発展を理解することができます。
この遺産を訪れることで、ウルグアイの産業史と労働者の生活を学びながら、歴史的な景観を楽しむことができます。未来の世代へ向けて、その価値を伝え続けるべき文化遺産として、今後も保護と活用が進められていくでしょう。

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