サラン・レ・バン大製塩所からアルケ・スナン王立製塩所までの天日塩生産所

サラン・レ・バン大製塩所からアルケ・スナン王立製塩所までの天日塩生産所
コンシェルジュ.2C, CC BY-SA 3.0, via Wikimedia Commons
フランス共和国
登録区分文化遺産
世界遺産登録年1982年/2009年範囲拡大
登録基準(ⅰ)(ⅱ)(ⅳ)
その他の区分
公式テキストページ下巻380p
英文タイトルFrom the Great Saltworks of Salins-les-Bains to the Royal Saltworks of Arc-et-Senans, the Production of Open-pan Salt

※テキストは世界遺産1500(2024年発行の最新版)になります。参照はこちら

サラン・レ・バン大製塩所からアルケ・スナン王立製塩所までの天日塩生産所とは

幻想となった工業都市

サラン・レ・バン大製塩所からアルケ・スナン王立製塩所までの天日塩生産所は、フランス東部のフランシュ=コンテ地方に位置する歴史的な製塩施設であり、1982年にユネスコの世界遺産に登録され、2009年に拡張されました。この地域は、中世から続く塩の生産技術と、それを支える建築、産業構造が融合した独特の景観として高く評価されています。

地理と歴史的背景

サラン=レ=バンの大製塩所は、少なくとも1200年以上にわたり稼働していた製塩施設であり、1962年まで塩の生産が続けられていました。この製塩所では、地下水から塩分を抽出し、煎熬塩(開放鍋式製塩法)によって塩を精製する技術が用いられていました。

  • 塩水の輸送と王立製塩所の建設
    18世紀には、塩水を21kmの木製導水管を通じてアル=ケ=スナンの王立製塩所へ輸送するシステムが確立されました。この王立製塩所は、ルイ16世の治世下で建設され、啓蒙思想の影響を受けた産業建築の傑作として知られています
  • 建築と都市計画
    王立製塩所は、建築家クロード=ニコラ・ルドゥによって設計され、半円形の配置が特徴的な工業施設として建設されました。この設計は、労働の効率化と階層的な組織化を目的としており、理想都市の構想の一部として計画されました

主要な景観と特徴

サラン=レ=バンの大製塩所からアル=ケ=スナンの王立製塩所までの煎熬塩の生産には、産業建築と製塩技術の歴史が反映された景観が広がっています

  • 地下ギャラリーと水圧ポンプ
    サラン=レ=バンの製塩所には、13世紀に建設された地下ギャラリーがあり、19世紀の水圧ポンプが現在も稼働しています
  • 王立製塩所の半円形建築
    アル=ケ=スナンの王立製塩所は、広大な半円形の建築構造を持ち、産業建築の発展を示す重要な遺産です
  • 塩の生産と労働環境
    製塩作業は過酷な労働を伴い、「白い黄金」と呼ばれる塩を収集するために多くの労働者が従事していました

文化的価値と遺産保護

この製塩所群は、フランスの産業発展と塩の生産技術の歴史を示す貴重な遺産として、世界的に重要な文化遺産です。

ユネスコの世界遺産登録後、フランス政府や国際機関による保護活動が進められています。特に、歴史的な製塩技術の継承や建築物の維持管理が強化され、持続可能な環境保護が行われています

現代における意義

サラン=レ=バンの大製塩所からアル=ケ=スナンの王立製塩所までの煎熬塩の生産は、産業建築と製塩技術の融合を学ぶ場として、世界的に注目されています。特に、伝統的な製塩技術の歴史や、持続可能な資源管理の重要性を理解する上で重要な拠点となっています。

この遺産を訪れることで、フランスの産業史と建築の発展を学びながら、壮大な景観と地域の価値を体験することができます。未来の世代へ向けて、その価値を伝え続けるべき文化遺産として、今後も保護と活用が進められていくでしょう。

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この記事を書いた人

世界遺産ハントの管理人。

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