ファクリ・マフムード, CC BY-SA 4.0, via Wikimedia Commons
| 国 | イラク共和国 |
|---|---|
| 登録区分 | 文化遺産 |
| 世界遺産登録年 | 2003年/2003年危機遺産登録 |
| 登録基準 | (ⅲ)(ⅳ) |
| その他の区分 | 危機遺産 |
| 公式テキストページ | 中巻28p |
| 英文タイトル | Ashur (Qal’at Sherqat) |
※テキストは世界遺産1500(2024年発行の最新版)になります。参照はこちら
アッシュル(カラット・シェルカット)とは
古代オリエント初の帝国の都市遺跡
アッシュル(カラット・シェルカット)は、イラク北部のチグリス川沿いに位置する古代都市遺跡であり、2003年にユネスコの世界遺産に登録されました。この都市は、アッシリア帝国の最初の首都として栄え、政治・宗教・交易の中心地として重要な役割を果たした貴重な考古学遺産として高く評価されています。
地理と歴史的背景
アッシュルは、メソポタミア北部の特有の地理環境に位置し、灌漑農業と自然降雨農業の境界にある都市でした。
- アッシリア帝国の成立
紀元前14世紀から紀元前9世紀にかけて、アッシュルはアッシリア帝国の首都として発展し、国際的な交易拠点となりました。 - 宗教的中心地としての役割
都市はアッシリアの最高神アッシュルを祀る宗教的中心地であり、多くの神殿が建設されました。 - バビロニアによる破壊と復興
紀元前612年にバビロニア軍によって都市は破壊されましたが、パルティア時代(1~2世紀)に再び繁栄しました。
主要な景観と特徴
アッシュルには、アッシリア文明の建築技術と宗教的信仰を示す貴重な遺構が点在しています。
- ジッグラト(聖塔)
都市の中心には、アッシュル神を祀る巨大なジッグラトがそびえ立ち、宗教儀式の場として使用されました。 - 宮殿と行政施設
王宮や行政機関が整備され、アッシリア帝国の統治の中心地として機能しました。 - 防御壁と都市計画
都市全体を囲む防御壁が築かれ、戦略的な要塞都市としての役割を果たしました。
文化的価値と遺産保護
アッシュルは、アッシリア帝国の政治・文化・宗教の中心地として極めて重要な遺産として、世界的に認識されています。
ユネスコの世界遺産登録後、イラク政府や国際機関による保護活動が進められています。特に、遺跡の保存と観光管理が強化され、持続可能な遺産保護が行われています。
現代における意義
アッシュルは、古代メソポタミア文明の歴史と文化を学ぶ場として、世界的に注目されています。特に、都市計画や宗教的影響の発展、持続可能な遺産保護の重要性を理解する上で重要な拠点となっています。
この遺跡を訪れることで、イラクの壮大な歴史と文化の価値を体験しながら、古代文明の遺産について考える機会を得ることができます。未来の世代へ向けて、その価値を伝え続けるべき遺産として、今後も保護と活用が進められていくでしょう。

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