多国籍軍イラク広報部, パブリックドメイン, via Wikimedia Commons
| 国 | イラク共和国 |
|---|---|
| 登録区分 | 文化遺産 |
| 世界遺産登録年 | 1985年 |
| 登録基準 | (ⅱ)(ⅲ)(ⅳ)(ⅵ) |
| その他の区分 | 危機遺産 |
| 公式テキストページ | 中巻29p |
| 英文タイトル | Hatra |
※テキストは世界遺産1500(2024年発行の最新版)になります。参照はこちら
円形都市ハトラとは
円形の城壁に囲まれた古の軍事都市
ハトラは、イラク北部のニーナワ県に位置する古代都市遺跡であり、1985年にユネスコの世界遺産に登録されました。この都市は、パルティア帝国の影響を受けた要塞都市であり、ローマ帝国の侵攻を二度にわたって退けた歴史を持つ貴重な考古学遺産として高く評価されています。
地理と歴史的背景
ハトラは、メソポタミア北部の砂漠地帯に位置し、交易と軍事の要衝として発展しました。
- パルティア帝国の影響
紀元前3世紀頃に建設され、パルティア帝国の支配下で繁栄しました。 - ローマ帝国の侵攻を撃退
紀元116年と198年にローマ軍の侵攻を受けましたが、強固な城壁と防御施設によって撃退しました。 - イスラム時代の衰退
7世紀のイスラム勢力の拡大に伴い、都市は徐々に衰退し、放棄されました。
主要な景観と特徴
ハトラには、パルティア、ギリシャ、ローマ、東方文化が融合した独特の建築様式を持つ遺構が点在しています。
- 円形都市と二重城壁
都市は円形の設計で、二重の城壁と塔によって防御されていました。 - 神殿群
ギリシャ・ローマ建築と東方装飾が融合した神殿が多数残されており、宗教的中心地として機能していました。 - 石彫とレリーフ
都市内の建築物には、神々や王族を描いた精巧な彫刻が施されており、当時の文化的影響を示しています。
文化的価値と遺産保護
ハトラは、パルティア帝国の都市計画と防御構造を示す重要な遺産として、世界的に認識されています。
ユネスコの世界遺産登録後、イラク政府や国際機関による保護活動が進められています。特に、遺跡の保存と観光管理が強化され、持続可能な遺産保護が行われています。
現代における意義
ハトラは、古代メソポタミア文明の歴史と文化を学ぶ場として、世界的に注目されています。特に、都市計画や防御構造の発展、持続可能な遺産保護の重要性を理解する上で重要な拠点となっています。
この遺跡を訪れることで、イラクの壮大な歴史と文化の価値を体験しながら、古代文明の遺産について考える機会を得ることができます。未来の世代へ向けて、その価値を伝え続けるべき遺産として、今後も保護と活用が進められていくでしょう。

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