世界遺産の「なぜ?」を解き明かす!「顕著な普遍的価値」とは何か?

顕著な普遍的価値

こんにちは!世界遺産について語り合うこのブログで、皆さんは「この場所がなぜ世界遺産になったんだろう?」と考えたことはありませんか?ただ単に古いから、美しいから、珍しいから…それだけではない、世界遺産が世界遺産たる所以を示す、非常に重要な概念があります。それが、「顕著な普遍的価値」(Outstanding Universal Value:OUV)です。

なんだか難しそうな言葉ですが、簡単に言うと、「その遺産が人類全体にとって、時代や文化、地域を超えて共通の認識として非常に重要であり、他に代わるもののない唯一無二の価値を持っていること」を指します。

目次

「顕著な普遍的価値」の3つの要素

世界遺産に登録されるためには、この「顕著な普遍的価値」を有していることが不可欠です。そして、この価値は主に以下の3つの要素によって構成されます。

1.登録基準の充足

世界遺産には、文化遺産と自然遺産それぞれに、計10の登録基準が定められています。例えば、文化遺産であれば「人類の創造的才能を表現する傑作であること」や「現存する、あるいは消滅した文明の、あるいは文化的な伝統の、稀な証拠であること」などがあります。自然遺産であれば「地球の歴史の主要な段階を代表する顕著な見本であること」や「特筆すべき自然美および審美的な重要性をもつ自然現象または地域であること」などです。
申請された遺産は、これらの基準のうち、少なくとも1つ以上を満たしている必要があります。そして、その基準を満たしていることが、まさにその遺産が持つ「顕著な普遍的価値」の具体的な根拠となるのです。

2.真実性(Authenticity)および完全性(Integrity)

登録基準を満たしているだけでは不十分です。その遺産が持つ価値が、時代を超えて「真実」であるか、そしてその価値を伝えるために必要な要素が「完全」に保たれているか、が厳しく審査されます。

  • 真実性:文化遺産の場合、その構造、材料、機能、場所、精神、管理、歴史などにおいて、本来の価値がどれだけ忠実に保たれているか、という観点です。例えば、修復が行われている場合でも、その方法が歴史的証拠に基づいているかなどが問われます。
  • 完全性:遺産が持つ「顕著な普遍的価値」を表現するために必要なすべての要素が、適切に網羅され、損なわれることなく存在しているか、という観点です。自然遺産であれば、生態系全体が保全されているか、文化遺産であれば、関連する建造物群や景観が損なわれていないかなどが評価されます。

3.保護管理体制

最後に、その遺産が将来にわたって「顕著な普遍的価値」を維持していくための、適切な法的・制度的保護と管理計画が確立されているか、が問われます。例えば、法律による保護、専門的な管理機関の存在、来訪者の管理計画、予算の確保などが含まれます。いくら素晴らしい価値を持っていても、それが将来にわたって守られなければ意味がありません。

なぜ「顕著な普遍的価値」が重要なのか?

この「顕著な普遍的価値」という概念は、世界遺産が単なる観光地ではなく、人類共通の財産として保護されるべき理由を明確にしています。特定の国や地域だけでなく、地球上のすべての人々が共有し、未来の世代へと引き継いでいくべき宝物であるという認識を確立するために不可欠なのです。

私たちが世界遺産を訪れる際、ただその美しさや壮大さに感動するだけでなく、その裏に隠された「顕著な普遍的価値」に思いを馳せてみてください。きっと、その遺産が持つ真のメッセージや、人類の歴史、自然の偉大さをより深く感じることができるはずです。

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名称や概要がまだぼんやりしている方はショート動画、さらに詳しく理解を深めたい方は横動画を活用していただけると幸いです。

まだまだ本数が少ないですが、頑張って随時更新しております!

ショート動画なので全ての情報を紹介しているわけではありませんが、テキストの重要箇所を意識して作成しております。

コンセプトは覚えやすいように、ということを意識してます。

使い方はまずテキストをある程度読み込んだら、復習で動画を見ることで、よりイメージが出来たり知識として定着させることを狙っています。

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この記事を書いた人

世界遺産ハントの管理人。

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