東洋のヴェネツィア:泉州 – 宋・元時代の中国における世界の中心地

泉州:宋・元時代の中国における世界の中心地
Lhy123456, CC BY-SA 4.0, via Wikimedia Commons
中華人民共和国
登録区分文化遺産
世界遺産登録年2021年
登録基準(ⅳ)
その他の区分
公式テキストページ中巻66p
英文タイトルQuanzhou: Emporium of the World in Song-Yuan China

※テキストは世界遺産1500(2024年発行の最新版)になります。参照はこちら

中国南部の福建省に、かつて「東洋のヴェネツィア」と称され、世界中の商人が行き交った壮大な港湾都市がありました。それが、ユネスコ世界遺産にも登録されている泉州です。宋(960-1279年)から元(1271-1368年)時代にかけて、泉州は中国最大の貿易港として、世界の海上交易の中心地として繁栄を極めました。

目次

東西の文化が交錯した国際都市

古代のシルク・ロードが陸路を指すのに対し、泉州は海のシルク・ロードの起点でした。世界中から集まる商船がもたらす香辛料、宝石、象牙、そして珍しい木材は、泉州の街を活気で満たしました。泉州は、単なる商業都市ではなく、イスラム教、キリスト教、仏教、マニ教といった様々な宗教と文化が共存する、真の国際都市でした。この多文化の共生が、泉州を特別な存在にしています。

マルコ・ポーロも泉州を訪れ、その繁栄ぶりを『東方見聞録』で「アレクサンドリアよりも多くの胡椒が取引される」と記しています。泉州は、当時の中国が世界に開かれていたことを示す、生きた証拠なのです。

見どころハイライト:海のシルク・ロードの足跡をたどる

世界遺産「泉州:宋・元時代の中国における世界の中心地」は、泉州市内とその周辺に点在する複数の史跡で構成されています。

開元寺(かいげんじ)

泉州最大の仏教寺院です。特に有名なのは、見事にそびえ立つ一対の石塔、東塔と西塔です。これらは13世紀に建てられたもので、精巧な仏教彫刻や、その中に混ざるヒンドゥー教やイスラム教の影響が見られるレリーフは、泉州の多文化共生を物語っています。

清浄寺(せいじょうじ)

11世紀に建設された、中国最古のイスラム教モスクの一つです。イランの建築様式を取り入れた堅牢な石造りの門や、モスクの内部にあるアラビア文字の碑文は、泉州がイスラム世界と密接な関係にあったことを示しています。

老君岩(ろうくんがん)

泉州の北郊外にある、巨大な岩に彫られた老子の像です。道教の思想を体現した穏やかな表情は、泉州の人々の豊かな精神生活を物語っています。

草庵寺(そうあんじ)

マニ教の寺院跡で、世界で唯一現存するマニ教の建築物です。マニ教は、ペルシアを起源とする宗教で、仏教やキリスト教の要素も取り入れています。寺院内には、マニ教の創始者であるマニの座像が祀られています。

洛陽橋(らくようきょう)

11世紀に建設された、海を渡る壮大な石橋です。泉州の海の玄関口として重要な役割を果たし、当時の中国の優れた土木技術を今に伝えています。

州観光のヒント

アクセス: 泉州には空港があり、中国国内の主要都市からアクセスできます。

ベストシーズン: 春(3月~5月)か秋(9月~11月)が、気候が穏やかで観光に適しています。

時間: 泉州市内に見どころが集中しているため、徒歩や自転車で巡るのがおすすめです。じっくりと歴史に触れるなら、2~3日滞在するのが良いでしょう。

泉州は、単なる歴史の街ではありません。それは、世界と中国がどのように出会い、交流し、そして新しい文化を生み出したかを物語る、貴重な場所です。海のシルク・ロードのロマンを胸に、この多文化の古都を歩いてみませんか?

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この記事を書いた人

世界遺産ハントの管理人。

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