アクスムの考古遺跡

アクスムの考古遺跡
Martinijn.Munnekeオランダ, CC BY 2.0, via Wikimedia Commons
エチオピア連邦民主共和国
登録区分文化遺産
世界遺産登録年1980年
登録基準(ⅰ)(ⅳ)
その他の区分
公式テキストページ中巻250p
英文タイトルAksum

※テキストは世界遺産1500(2024年発行の最新版)になります。参照はこちら

アクスムの考古遺跡とは

巨大な石柱が並ぶエチオピアの聖都

アクスム(Aksum)は、エチオピア北部ティグライ州に位置する古代都市で、かつて紀元前1世紀から紀元後7世紀頃まで繁栄したアクスム王国の首都でした。この都市は、エチオピアにおける歴史と文化の源泉であり、アフリカにおける初期の高度文明の一つとして知られています。1980年にユネスコの世界遺産に登録され、その豊かな歴史的・宗教的価値が国際的に認められています。

アクスムの最も象徴的な遺産は、高さ20メートルを超える巨大な石碑群(ステラ)です。これらの石碑は、古代の王たちの墓を示すものであり、精緻な装飾が施され、建築技術の高さを今に伝えています。中でも「アクスムのオベリスク」として知られる石碑は、かつてイタリアに持ち去られた後、2005年にエチオピアに返還され、現在では再び本来の場所に立っています。

また、アクスムはキリスト教との関係においても重要な都市です。4世紀初頭にはアクスム王国がキリスト教を国教として採用し、これはエチオピアが世界最古のキリスト教国の一つであることを意味します。現在でも信仰の中心地とされる「聖マリア教会」には、エチオピア正教の伝承によれば、旧約聖書に登場する「契約の箱(アーク)」が安置されていると信じられています。

アクスムでは、王家の墳墓や宮殿跡、水道施設、貨幣鋳造の痕跡なども発見されており、当時の政治的、経済的な力を示しています。特にアクスム王国は、独自に金属貨幣を鋳造していたことで知られ、交易の中心地として紅海を通じてローマ帝国やインドとも交流していました。

今日のアクスムは、巡礼地としても多くの信者が訪れるとともに、考古学的な調査と保存活動が進められています。その壮大な遺跡群と歴史的背景は、アフリカ古代文明の豊かさとエチオピア民族のアイデンティティを象徴しています。アクスムは、宗教・建築・外交における卓越した成果を今に伝える、極めて重要な世界遺産の一つです。

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世界遺産ハントの管理人。

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