| 国 | エリトリア国 |
|---|---|
| 登録区分 | 文化遺産 |
| 世界遺産登録年 | 2017年 |
| 登録基準 | (ⅱ)(ⅳ) |
| その他の区分 | |
| 公式テキストページ | 中巻281p |
| 英文タイトル | Asmara: A Modernist City of African City |
※テキストは世界遺産1500(2024年発行の最新版)になります。参照はこちら
アスマラ:アフリカのモダニズム都市とは
20世紀初頭のアフリカに導入された近代都市計画
アスマラ:アフリカのモダニズム都市(Asmara: A Modernist African City)は、エリトリアの首都アスマラに位置する歴史的都市であり、2017年にユネスコの世界遺産に登録されました。この都市は、20世紀初頭から中頃にかけてイタリア植民地時代に築かれたモダニズム建築の特徴を色濃く残しており、アフリカにおける近代都市計画の貴重な例として評価されています。
都市の歴史と発展
アスマラは、もともと地域の中心地として発展していましたが、19世紀末にイタリアの支配下に入ったことで都市の近代化が加速しました。特に1930年代には、イタリア政府がアスマラを「アフリカのローマ」とする計画を推進し、都市全体にモダニズム建築を導入しました。この時期には、合理的な都市設計が行われ、多様な建築様式が試みられました。
イタリアの都市計画の影響を受けたアスマラは、広い大通り、公共施設、住宅地区が整然と配置され、ヨーロッパの近代都市計画が反映されています。その後、エリトリアが独立する過程で都市の発展は停滞しましたが、歴史的な建築物はほぼ手つかずの状態で残り、現在もモダニズム都市の特徴を保っています。
都市構造と建築
アスマラは、1930年代のモダニズム建築が集中していることで知られています。その特徴的な建築物の例として、以下のものが挙げられます。
- フィアット・タグリアフェッロ・ビル
イタリアのフィアット社が建設した自動車整備工場で、流線型の外観と機能的なデザインが特徴的です。近代建築の象徴として評価されています。 - インペリアル・シネマ
アール・デコ様式の影響を受けた映画館で、大胆な曲線を持つ外観が特徴です。都市の文化の発展とモダニズム建築の融合を示しています。 - グランド・モスクとカトリック大聖堂
宗教建築にもモダニズムの要素が取り入れられており、アスマラの多文化的な側面を象徴しています。 - 市庁舎と政府庁舎
公共建築も近代的な設計が施され、シンプルながら機能性を重視した造りとなっています。
都市の保存と現代の価値
アスマラは、アフリカにおけるモダニズム都市計画の例として世界的に注目されており、ユネスコの世界遺産登録によりその保存が進められています。都市の構造はほぼ当時のままであり、近代建築の遺産が良好な状態で維持されています。一方で、経済的な課題や都市インフラの老朽化など、保存に向けた対策が求められています。
アスマラを訪れることで、ヨーロッパの都市設計がアフリカでどのように融合し、独自の形で発展したのかを体験することができます。この都市は、建築的な価値だけでなく、植民地時代の歴史を伝える貴重な遺産として、今もその重要性を世界に伝え続けています。

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