| 国 | イスラエル国 |
|---|---|
| 登録区分 | 文化遺産 |
| 世界遺産登録年 | 2008年 |
| 登録基準 | (ⅲ)(ⅵ) |
| その他の区分 | |
| 公式テキストページ | 中巻161p |
| 英文タイトル | Bahá’i Holy Places in Haifa and the Western Galilee |
※テキストは世界遺産1500(2024年発行の最新版)になります。参照はこちら
ハイファと西ガリラヤのバハイ教聖所群とは
多数の信者が訪れるバハイ教の巡礼地
ハイファと西ガリラヤに位置するバハイ教聖所群は、バハイ教の信仰と精神的中心地として、宗教的・建築的に極めて重要な遺産であり、2008年にユネスコの世界遺産に登録されました。これらの聖所は、イスラエル北部のハイファ市のカルメル山斜面と、アッコ(アッカ)周辺の西ガリラヤ地域に点在しており、バハイ教の創始者やその後継者に関わる重要な場所とされています。
中心的な存在となっているのは、ハイファのカルメル山に建つバーブ廟です。バーブとは、「門」を意味し、バハイ教の先駆者である預言者バーブの遺骸が納められているこの廟は、黄金のドームと左右対称の美しい構造で知られています。周囲には幾何学的に整えられた階段状の庭園が広がり、宗教的静謐さと自然美を兼ね備えた空間を形成しています。この庭園は日々丁寧に手入れされており、訪れる人々に深い精神的な感動を与えています。
西ガリラヤのアッコに位置するもう一つの重要な聖所は、バハイ教の創始者であるバハオラの霊廟です。彼は19世紀にペルシャ(現在のイラン)で活動を始めた後、オスマン帝国によって追放され、最終的にアッコに幽閉されました。彼の没後、この地に建てられた霊廟は、世界中のバハイ教徒にとって巡礼の最重要地となっています。この霊廟を囲む庭園もまた、整然と美しく設計されており、訪問者に深い敬虔さと静けさを感じさせます。
これらの聖所群は、建築美だけでなく、宗教的意義の深さにおいても評価されています。バハイ教は、すべての宗教の根源的な一致と人類の統一を説く教えを持っており、これらの聖所はそうした教義の象徴とも言える場所です。聖所の管理と維持は、国際的なバハイ教団によって厳格かつ献身的に行われており、宗教的空間としての純粋性と美観が保たれています。
さらに、これらの聖所群は、宗教的寛容さや文化的共存の理念を象徴する存在として、広く国際的に認識されています。ユダヤ教、キリスト教、イスラム教など多くの宗教が交差する地中海東岸において、バハイ教の聖所は、宗教間の平和と理解の架け橋としての役割を果たしています。
このように、ハイファと西ガリラヤのバハイ教聖所群は、信仰の聖地であると同時に、人類の精神的遺産として高い価値を有しています。その静謐な空間と普遍的な教義は、訪れる人々に宗教を超えた感動と深い思索の機会を提供し続けています。

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