バムとその文化的景観

バムとその文化的景観
アルティーン・アラケル・ララベキアン, CC BY-SA 4.0, via Wikimedia Commons
イラン・イスラム共和国
登録区分文化遺産
世界遺産登録年2004年/2007年範囲変更
登録基準(ⅱ)(ⅲ)(ⅳ)(ⅴ)
その他の区分文化的景観
公式テキストページ中巻194p
英文タイトルBam and its Cultural Landscape

※テキストは世界遺産1500(2024年発行の最新版)になります。参照はこちら

バムとその文化的景観とは

交易で繁栄したオアシス都市

バムとその文化的景観は、イラン南東部のケルマーン州に位置し、砂漠地帯に築かれた壮大な要塞都市バムと、その周囲の人々の暮らしや農業活動が展開されてきた歴史的環境を含む文化的景観から成り立っています。この地は2004年にユネスコの世界遺産に登録され、同年に「危機にさらされている世界遺産リスト」にも追加されましたが、保存・修復活動の進展により2013年に危機リストから除外されました。

バムの象徴は、アルゲ・バム(バム城塞)と呼ばれる日干し煉瓦(アドベ)による巨大な要塞建築です。その起源は紀元前6世紀のアケメネス朝時代にまでさかのぼるとされ、イスラム時代にはシルクロードの重要な中継地として繁栄しました。城塞は、住宅、商店、宗教施設、軍事施設などを備えた複合都市であり、特にサファヴィー朝時代(16~18世紀)にはその規模と重要性を極めました。

この地域では、伝統的な灌漑技術であるカナート(地下水路)によって水を引き、乾燥地にもかかわらず農業が営まれてきました。カナートは地下に掘られたトンネルと垂直坑によって水を導く仕組みであり、バムの都市形成と生活基盤を支える重要な技術でした。これにより、ナツメヤシを中心とした農業が発展し、オアシス都市としてのバムの姿が築かれたのです。

文化的景観としてのバムは、自然環境と人間の知恵が融合しながら発展してきた過程を今に伝えています。また、城塞の中に整然と配置された街区や城壁、塔などは、都市計画や建築技術の高度さを示すものです。

2003年に発生した大地震によってバムは甚大な被害を受けましたが、国内外の協力のもとで修復と保存が進められ、遺産としての価値が再確認されました。現在もその再生は続いており、バムは歴史、技術、景観が一体となった貴重な文化遺産として多くの人々に学びの場を提供し続けています。

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この記事を書いた人

世界遺産ハントの管理人。

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