ドゥッガの考古遺跡

ドゥッガの考古遺跡
クリッツォリーナ, CC BY-SA 4.0, via Wikimedia Commons
チュニジア共和国
登録区分文化遺産
世界遺産登録年1997年
登録基準(ⅱ)(ⅲ)
その他の区分
公式テキストページ中巻258p
英文タイトルDougga / Thugga

※テキストは世界遺産1500(2024年発行の最新版)になります。参照はこちら

ドゥッガの考古遺跡とは

アフリカ最大規模のローマ都市遺跡

ドゥッガ(Dougga)は、チュニジア北部の内陸部に位置する古代都市遺跡で、ローマ帝国時代の都市構造が非常に良好な状態で残されていることから、1997年にユネスコの世界文化遺産に登録されました。古代ベルベル人の都市「トゥッガ(Thugga)」を前身とするこの地は、フェニキア人やカルタゴ人、ローマ人の支配を経て発展し、それぞれの文化が重層的に残された貴重な遺構群を今に伝えています。

ドゥッガの遺跡は、山の斜面に広がる独特の地形に築かれており、都市全体の構造が自然地形を活かしながら巧みに設計されているのが特徴です。約25ヘクタールの範囲にわたり、神殿、劇場、浴場、市場、住宅地、公共広場といった都市機能が驚くほど良好な状態で保存されており、古代ローマ時代の都市生活を具体的に想像することができます。

特に有名なのが、紀元2世紀に建設されたキャピトリウム神殿で、これはローマの主神であるユピテル・ユノー・ミネルウァに捧げられた壮麗な建築です。ファサードの保存状態が極めて良く、威厳あるコリント式の柱が立ち並ぶ姿は、当時の建築技術の高さを今に伝えています。また、3000人以上を収容できるローマ劇場や、公衆浴場、トリクラニウム(食堂)なども発掘され、当時の住民の生活の一端を知る手がかりとなっています。

さらに、ベルベル人の王族の墓やリビュア=プニック文化の痕跡も確認されており、ローマ以前の歴史的背景を垣間見ることができる点でも学術的に非常に価値があります。ドゥッガの住民の多くはローマ市民権を持たない属州民であったと考えられており、その点からも帝国の辺境における多文化的共存のあり方が読み取れます。

ドゥッガは、保存状態の良さに加え、観光開発が最小限に抑えられているため、訪れる人々に古代そのままの静寂と威厳を感じさせる遺跡です。そのため、学術的価値だけでなく、美的・歴史的体験としても高い評価を受けています。

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この記事を書いた人

世界遺産ハントの管理人。

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