| 国 | ベトナム社会主義共和国 |
|---|---|
| 登録区分 | 自然遺産 |
| 世界遺産登録年 | 1994年/2000年、2023年範囲拡大 |
| 登録基準 | (ⅶ)(ⅷ) |
| その他の区分 | |
| 公式テキストページ | 中巻214p |
| 英文タイトル | Ha Long Bay – Cat Ba Archipelago |
※テキストは世界遺産1500(2024年発行の最新版)になります。参照はこちら
ハ・ロン湾とカット・バ諸島とは
奇岩、奇形の島々が点在するベトナム随一の景勝地
ハロン湾-カットバ諸島は、ベトナム北東部に広がる自然遺産で、2023年にユネスコの世界遺産に登録されました。この地域は、すでに1994年に登録されたハロン湾の範囲を拡張する形で、カットバ諸島が追加されたものです。石灰岩のカルスト地形が織り成す海上の奇岩群と、多様な動植物が生息する島嶼の生態系が見事に融合した景観は、自然の驚異と文化の共生を感じさせる特別な場所となっています。
ハロン湾とカットバ諸島を合わせたこの複合的な世界遺産は、石灰岩の侵食によって形成された約1,000以上の奇岩や小島からなり、その壮大で幻想的な景観は訪れる者に深い印象を与えます。海と陸が交差するこの地域では、長年にわたり自然と人間が共に暮らしてきた歴史があり、伝統的な漁村も点在しています。
カットバ諸島は、ハロン湾に比べてより自然の原型を留めており、絶滅危惧種を含む多くの固有種が生息しています。とりわけ、絶滅の危機に瀕している「カットバ・ラングール」(カットバ葉ザル)はこの地域の象徴ともいえる存在であり、保護活動が精力的に行われています。こうした陸上の多様性に加え、周辺の海洋環境にも豊かな生物多様性が見られ、サンゴ礁やマングローブ林、海草床が広がっています。
この地域の自然環境は、地質学的にも生態学的にも極めて重要です。数百万年にわたる地殻変動と気候変動の影響が織り込まれた地形は、学術的価値が非常に高く、世界中の研究者から注目を集めています。また、観光地としての魅力も大きく、世界中から訪れる旅行者が自然と調和した体験を求めてこの地を訪れています。
ハロン湾-カットバ諸島は、壮大な自然の美しさと高い生態学的価値を併せ持つ貴重な場所であり、自然遺産としての保護と持続可能な観光の両立が今後ますます重要となります。

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