| 国 | ウズベキスタン共和国 |
|---|---|
| 登録区分 | 文化遺産 |
| 世界遺産登録年 | 1990年 |
| 登録基準 | (ⅲ)(ⅳ)(ⅴ) |
| その他の区分 | |
| 公式テキストページ | 中巻102p |
| 英文タイトル | Itchan Kala |
※テキストは世界遺産1500(2024年発行の最新版)になります。参照はこちら
ヒヴァのイチャン・カラとは
二重の城壁を備えたオアシス都市
ヒヴァのイチャン・カラは、ウズベキスタンのヒヴァ市に位置する歴史的な要塞都市であり、中央アジアにおける重要な文化遺産の一つです。イチャン・カラは、かつてヒヴァ・ハン国の首都として栄えた場所で、その保存状態が非常に良好であることから、1990年にユネスコの世界文化遺産に登録されました。
イチャン・カラは、都市の中心部を囲む大規模な城壁で有名です。城壁は高さが約8メートル、長さは約2,200メートルに及び、16世紀に築かれました。城壁の外側には、戦闘のための堀や、敵の侵入を防ぐための門が設けられています。イチャン・カラは、数世代にわたり改修や拡張が行われ、古代の都市計画の粋を凝らした構造を今に伝えています。
イチャン・カラの内部には、歴史的な建物やモスク、宗教施設、宮殿、さらには市場や住宅地などが密集しています。その中でも特に注目すべきは、クフナ・アルク(Kuhna Ark)という宮殿であり、この宮殿はヒヴァ・ハン国の支配者たちの居住空間として使用されていました。宮殿内部には、美しい装飾が施された部屋や、壮麗な庭園が広がっており、当時の豪華な生活様式が垣間見えます。
また、イチャン・カラのもう一つの特徴は、その宗教的な重要性です。特に有名なのが、ジム・モスク(Juma Mosque)です。このモスクは、8世紀に建設されたとされ、木造の柱が特徴的です。モスクの内部には、何百本もの木柱が立ち並び、その多くはアラビアやペルシャ、さらにはインディアなどの地域から輸入されたものです。このように、イチャン・カラは宗教的な面でも重要な役割を果たしており、その建築物は、中央アジアにおけるイスラーム建築の代表例として評価されています。
さらに、イチャン・カラには独特な装飾が施されたミナレット(塔)も数多く存在します。特に、カルタ・ミナレット(Kalta Minor)はその壮麗さで広く知られており、その高さと装飾の精緻さが特徴的です。このミナレットは、ヒヴァの象徴的な建物として観光名所となっています。
イチャン・カラの都市空間は、独特な中東・中央アジアの建築様式が色濃く反映されており、イスラーム、ペルシャ、トルコなどの文化が交差する場所として、当時の文化的な繁栄を物語っています。多くの建築物が細部にわたり装飾され、タイルやモザイク、ステンドグラスなど、芸術的な技法が施されています。
現在、イチャン・カラは観光地としても多くの訪問者を魅了しており、その保存状態の良さから、古代都市の生活や文化を感じることができる貴重な場所となっています。世界遺産として、今後も保存と修復が進められ、未来にわたってその歴史的価値を伝えていくことが期待されています。

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