ラジャスタン州のジャイプール市街

ラジャスタン州のジャイプール市街
© Vyacheslav Argenberg / http://www.vascoplanet.com/, CC BY 4.0, via Wikimedia Commons
インド
登録区分文化遺産
世界遺産登録年2019年
登録基準(ⅱ)(ⅳ)(ⅵ)
その他の区分
公式テキストページ中巻80p
英文タイトルJaipur City, Rajasthan

※テキストは世界遺産1500(2024年発行の最新版)になります。参照はこちら

ラジャスタン州のジャイプール市街とは

インドと西洋文化が融合した碁盤目状の商都

ジャイプール市街はインドのラジャスタン州に位置し、その独特の建築様式と歴史的価値により、世界遺産に登録された都市です。ジャイプールは、18世紀初頭にマハラジャ・サワイ・ジャイシング2世によって建設され、その名も彼にちなんでいます。この都市は、インドの伝統的な建築技術と計画的な都市設計が融合した例として、世界的にも非常に注目されています。

ジャイプールは「ピンクシティ」として知られています。その名の通り、市内のほとんどの建物は、温かみのあるピンク色の砂岩で建てられており、これが街に独特の魅力を与えています。この特徴的な色は、19世紀にイギリスのプリンス・オブ・ウェールズが訪れた際、歓迎の意を込めて街の建物をピンク色に塗ったことに由来します。それ以来、この街はピンクシティとして知られ、今もその色彩が保たれています。

ジャイプールの市街は、計画的な設計が特徴的です。市内は、9つのブロックに分けられており、それぞれが異なる機能を持つ区域として配置されています。この配置は、ヒンドゥー教の宇宙観に基づいており、全体が秩序を持って設計されています。また、街を囲む広大な城壁や、王宮、寺院、庭園、バザールなど、歴史的な建造物が点在し、古代インドの文化と伝統を感じさせます。

ジャイプールの中でも特に有名な場所は「アンベール宮殿」です。アンベール宮殿は、ジャイプールの郊外にある古代の宮殿で、ムガール建築とラジャスタン地方の建築様式が融合した美しい建物です。この宮殿は、サワイ・ジャイシング2世の治世の初期に建てられ、壁画や彫刻、鏡の装飾が施されています。宮殿内には広大な庭園や、壮麗なドーム、アーチ型の入口など、当時の王族の豪華さを象徴する装飾が随所に見られます。

また、「ハワ・マハル(風の宮殿)」もジャイプールの象徴的な建物です。この建物は、女性たちが外界を見ながら風を感じることができるように設計されており、数百の窓と細かい装飾が施された美しいファサードが特徴です。ハワ・マハルは、外観の美しさだけでなく、当時の王族の生活様式や社会的な背景を理解する手がかりとなる重要な遺産でもあります。

ジャイプールの市街には、王宮や宮殿だけでなく、多くの寺院やバザールも存在します。市内の中心には「ジョト・プラカシュ寺院」など、精緻な彫刻が施されたヒンドゥー教の寺院が数多くあります。また、ジャイプールは商業都市としても発展しており、街の中には伝統的な手工芸品やジュエリーを扱うバザールが広がっています。これらの市場は、地元の人々と観光客が集まり、賑やかな雰囲気を作り出しています。

ジャイプールの街は、その歴史と文化的価値から、インドの他の都市と比較しても非常に特別な存在です。街全体が保護されており、近代的な都市化が進んでいる中でも、伝統的な建築物と歴史的な遺産がしっかりと残されています。このような保存努力によって、ジャイプールは今もなお、インドの文化と歴史を代表する都市として、多くの人々に愛されています。

総じて、ジャイプールは、ラジャスタン州の豊かな歴史と伝統を色濃く反映した都市であり、その建築様式、計画的な都市設計、王宮や寺院などの文化遺産が、訪れる人々に強い印象を与え続けています。観光地としても非常に魅力的であり、インドを代表する観光都市としての地位を確立しています。

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この記事を書いた人

世界遺産ハントの管理人。

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