| 国 | カナダ |
|---|---|
| 登録区分 | 文化遺産 |
| 世界遺産登録年 | 1978年/2017年範囲変更 |
| 登録基準 | (ⅵ) |
| その他の区分 | |
| 公式テキストページ | 中巻375p |
| 英文タイトル | L’Anse aux Meadows National Historic Site |
※テキストは世界遺産1500(2024年発行の最新版)になります。参照はこちら
ランス・オー・メドー国立歴史公園とは
ヴァイキングによる北アメリカ最初の植民地
ランス・オー・メドー国立歴史公園(L’Anse aux Meadows National Historic Site)は、カナダのニューファンドランド島北端に位置する考古学的に極めて重要な遺跡であり、1978年にユネスコの世界遺産に登録されました。この遺跡は、西暦1000年頃にノース人(ヴァイキング)によって築かれた北米最古のヨーロッパ人の定住地であり、北欧の探検家レイフ・エリクソンによる「ヴィンランド」の伝説と関連しています。
歴史と文化的背景
ランス・オー・メドーは、ノルウェーやアイスランドから西へと航海してきたノース人が一時的に定住した場所であり、彼らはこの地を「ヴィンランド」と呼びました。この遺跡からはヴァイキングの住居跡、鍛冶場、木材加工場が発見されており、北米における最古のヨーロッパの定住跡であることが考古学的に証明されています。
ノース人はこの地で木材や食料を確保しながら活動しましたが、先住民族との接触や環境条件の影響によって、長期間定住することはありませんでした。
主要な遺跡と特徴
ランス・オー・メドー国立歴史公園には、ノース人の定住地としての特徴を示す遺構が多数発見されています。
- ヴァイキングの住居跡
土を盛って作られた北欧風の住居跡が発掘され、家族単位で生活していたことが示されています。 - 鍛冶場(冶金作業場)
この遺跡では鉄の加工が行われていた証拠が発見されており、北米最古の鉄製品製造の痕跡が確認されています。 - 木材加工場
船の修理や建築に使用する木材を加工するための施設が発見されています。 - 考古学的証拠
ヴァイキング時代の遺物(鉄製品、木材の加工跡、生活用品)が多数発掘され、ノース人がこの地域で活動していたことが裏付けられています。
宗教と社会構造
ノース人は、北欧神話の影響を受けた宗教観を持ち、船や定住地においてオーディンやトールを象徴する儀式を行っていたと考えられています。また、遠征隊のリーダーを中心とした共同生活が営まれていたことが示されています。
遺産の保存と現代の価値
ユネスコの世界遺産登録後、ランス・オー・メドー国立歴史公園では考古学的調査や保存活動が進められています。カナダ政府と考古学者が協力しながら、遺跡の維持管理を進めるとともに、観光資源としての活用を行っています。
ランス・オー・メドー国立歴史公園を訪れることで、ヴァイキングの北米到達の歴史を直接体験し、古代航海者たちの技術や生活を学ぶことができます。この地域は、未来の世代へ向けて貴重な文化遺産として、その価値を伝え続けています。

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