パハルプールの仏教遺跡

パハルプールの仏教遺跡
アブドゥルモミンブド, CC BY-SA 4.0, via Wikimedia Commons
バングラデシュ人民共和国
登録区分文化遺産
世界遺産登録年1985年
登録基準(ⅰ)(ⅱ)(ⅵ)
その他の区分
公式テキストページ中巻139p
英文タイトルRuins of the Buddhist Vihara at Paharpur

※テキストは世界遺産1500(2024年発行の最新版)になります。参照はこちら

パハルプールの仏教遺跡とは

東南アジアの寺院の手本となった仏教寺院遺跡

パハルプールの仏教遺跡は、バングラデシュ北西部に位置する、仏教文化の重要な遺産です。この遺跡は、古代インド亜大陸における仏教の広がりとその影響を示す貴重な証拠とされ、ユネスコの世界遺産にも登録されています。パハルプールは、7世紀から12世紀にかけて栄えた仏教の修行・学問の中心地であり、その遺跡群は、仏教僧院、仏塔、礼拝堂など多くの宗教的施設を含み、当時の仏教思想と信仰の深さを今に伝えています。

遺跡群の中心的な存在は、パハルプール遺跡で最も広く知られる「バジラ(ヴィハーラ)」と呼ばれる僧院です。この僧院は、巨大な規模を誇り、約1000人以上の僧侶が住んで学んでいたとされています。ヴィハーラは、仏教の修行の場としてだけでなく、学問と文化の交流の場でもあり、多くの仏教僧が集い、仏教教義や哲学、医学、天文学など多岐にわたる分野で学問を深めました。

パハルプールの遺跡は、宗教的な意味合いだけでなく、建築技術や文化的な重要性にも注目されています。バジラの建築は、インドのガンガ朝時代の影響を色濃く受けており、石造りの精巧な彫刻や装飾が施されています。また、仏教の象徴である仏塔(ストゥーパ)は、パハルプール遺跡でも数多く発見されており、それらの遺構は仏教信仰の強さを物語っています。これらの塔は、仏教僧が仏陀の遺物や聖典を安置する場所として使用され、仏教徒の礼拝の中心でもありました。

また、遺跡群からは仏像や碑文、陶器などが発掘され、当時の仏教信仰や社会生活を知る手がかりとなっています。特に、仏像や仏塔の装飾に見られる細部の表現には、インド亜大陸の仏教美術の影響を受けた独自の特徴が現れています。これらの出土品は、地域間で行われた文化や宗教の交流の証拠ともいえるでしょう。

パハルプールは、仏教の学問と修行の中心地としてだけでなく、インド亜大陸の他の地域や東南アジア、さらには中国、チベットといった場所への仏教の伝播に大きな役割を果たしました。特に、当時の商業や文化の交流において重要な位置を占め、仏教が広がる手助けとなったのです。

遺跡の発掘と保護が進む中で、パハルプールは現在でも仏教研究者や観光客にとって重要な訪問地となっています。その規模と保存状態の良さから、仏教の歴史とその影響を知る貴重な遺産として、今後も多くの人々にその価値を伝え続けていくことでしょう。

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この記事を書いた人

世界遺産ハントの管理人。

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