パラナ川沿いのイエズス会布教施設群:ラ・サンティシマ・トリニダ・デ・パラナとヘスス・デ・タバランゲ

フォーク2, CC BY-SA 4.0, via Wikimedia Commons
パラグアイ共和国
登録区分文化遺産
世界遺産登録年1993年
登録基準(ⅳ)
その他の区分
公式テキストページ中巻411p
英文タイトルJesuit Missions of La Santísima Trinidad de Paraná and Jesús de Tavarangue

※テキストは世界遺産1500(2024年発行の最新版)になります。参照はこちら

パラナ川沿いのイエズス会布教施設群:ラ・サンティシマ・トリニダ・デ・パラナとヘスス・デ・タバランゲとは

イエズス会修道士たちが築いたレドゥクシオン

パラナ川沿いのイエズス会布教施設群:ラ・サンティシマ・トリニダ・デ・パラナとヘスス・デ・タバランゲ(Jesuit Missions of La Santísima Trinidad de Paraná and Jesús de Tavarangue)は、パラグアイのイタプア県に位置する歴史的な遺跡であり、1993年にユネスコの世界遺産に登録されました。この遺産は、17世紀から18世紀にかけてイエズス会によって築かれた伝道所であり、先住民族グアラニーの人々と共に形成された独自の共同体の歴史を伝えています。

歴史的背景

イエズス会は、スペインとポルトガルの植民地政策のもとで、先住民族のキリスト教化を目的として伝道活動を行いました。彼らは、グアラニー族を保護しながら、ヨーロッパの文化や技術を伝えるために、伝道所(レドゥクシオン)を設立しました。これらの共同体は、宗教、教育、農業、工芸を中心とした自給自足の社会を築き、先住民族の生活を安定させる役割を果たしました。

しかし、18世紀後半になると、イエズス会の影響力を警戒したスペイン王カルロス3世が1767年にイエズス会を南米から追放し、伝道所の共同体は崩壊しました。その後、多くの施設は放棄され、現在では遺跡として残されています。

主要な遺跡と特徴

  • ラ・サンティシマ・トリニダード・デ・パラナ(La Santísima Trinidad de Paraná)
    パラグアイに現存するイエズス会伝道所の中で最も保存状態が良好な遺跡。広場や教会跡が残り、当時の共同体の規模を示しています。
  • ヘスース・デ・タバランゲ(Jesús de Tavarangue)
    建設途中で放棄された伝道所であり、未完成ながら壮麗な建築様式が特徴的です。

文化的価値と遺産保護

ラ・サンティシマ・トリニダード・デ・パラナとヘスース・デ・タバランゲのイエズス会伝道所群は、先住民族とヨーロッパ文化の融合を示す貴重な遺産です。伝道所では、グアラニー族がヨーロッパの建築技術や農業技術を学びながら、独自の共同体を形成しました。これらの遺跡は、植民地時代の宗教的・社会的な実験の証拠として、歴史的に重要な意味を持っています。

ユネスコの世界遺産登録後、パラグアイ政府や地域コミュニティによる保護活動が進められています。遺跡の修復や観光資源としての活用が進められ、訪れる人々にその歴史を伝えています。

現代における意義

ラパラナ川沿いのイエズス会布教施設群:ラ・サンティシマ・トリニダ・デ・パラナとヘスス・デ・タバランゲは、宗教と社会の関係、先住民族の保護と文化交流の歴史を学ぶ場として重要な役割を果たしています。イエズス会の活動は、単なる宗教的布教にとどまらず、先住民族の生活を守る試みでもありました。この遺産を通じて、過去の歴史を振り返りながら、文化の多様性と共存の重要性を考えることができます。

この遺跡を訪れることで、南米の植民地時代の歴史と先住民族の文化を学びながら、壮大な自然と歴史的な景観を楽しむことができます。未来の世代へ向けて、その価値を伝え続けるべき文化遺産として、今後も保護と活用が進められていくでしょう。

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この記事を書いた人

世界遺産ハントの管理人。

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