フォン・ニャ‐ケ・バン国立公園

アンドレ・ホスパース, CC BY 4.0, via Wikimedia Commons
ベトナム社会主義共和国
登録区分自然遺産
世界遺産登録年2003年/2015年範囲拡大
登録基準(ⅷ)(ⅸ)(ⅹ)
その他の区分
公式テキストページ中巻216p
英文タイトルPhong Nha-Ke Bang National Park

※テキストは世界遺産1500(2024年発行の最新版)になります。参照はこちら

フォン・ニャ‐ケ・バン国立公園とは

アジア最古とされる大カルスト地帯

フォンニャ=ケバン国立公園(Phong Nha-Ke Bang National Park)は、ベトナム中部クアンビン省に位置する自然遺産で、2003年にユネスコの世界遺産に登録されました。この国立公園は、アナム山脈の一部に広がる広大なカルスト地形と、地下に広がる壮大な洞窟網を特色としており、地質学的・生態学的に極めて高い価値を有しています。また、2015年にはその生物多様性と地質学的な重要性が評価され、登録範囲が拡張されました。

この地域は、4億年以上前の古生代に形成されたとされる石灰岩層によって構成されており、東南アジアでも最古かつ最大級のカルスト地形の一つです。地下には数百キロメートルにおよぶ洞窟網が発見されており、その中には世界最大級の洞窟「ソンドン洞窟(Sơn Đoòng)」も含まれています。この洞窟は、高さ200メートル、幅150メートル、全長約9キロメートルに達し、自立した生態系や気象システムまでもが内部に存在するとされています。

フォンニャ=ケバン国立公園には、他にもフォンニャ洞窟、ティエンソン洞窟、トゥエンク洞窟など、見応えのある多くの鍾乳洞が存在します。これらの洞窟は、美しい石筍や鍾乳石、地下河川などによって形成された自然の彫刻ともいえる景観を有し、学術的な研究対象としても、観光資源としても重要です。

また、この国立公園は多様な動植物の生息地でもあり、絶滅危惧種を含む多くの希少種が確認されています。熱帯モンスーン気候に属し、豊かな森林と高低差のある地形が、多様な生態系の形成を助けています。ここでは、サル、ヒョウ、マレーグマ、さらには多くの鳥類や昆虫類が生息しており、ベトナム国内でも生物多様性が非常に高い地域の一つとされています。

さらに、フォンニャ=ケバンは人類史にも関連する遺物が発見されている場所であり、古代から人の営みがあったことを示す遺跡も点在しています。自然と人間の関わりという観点からも、貴重な文化的価値を備えているといえます。

このように、フォンニャ=ケバン国立公園は、地球の歴史と生命の多様性を象徴する場所として、今後も保護と継承が求められるかけがえのない自然遺産です。

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この記事を書いた人

世界遺産ハントの管理人。

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