| 国 | エクアドル共和国 |
|---|---|
| 登録区分 | 文化遺産 |
| 世界遺産登録年 | 1978年 |
| 登録基準 | (ⅱ)(ⅳ) |
| その他の区分 | |
| 公式テキストページ | 中巻388p |
| 英文タイトル | City of Quito |
※テキストは世界遺産1500(2024年発行の最新版)になります。参照はこちら
キトの市街とは
先住民文化とヨーロッパの様式が融合した宗教都市
キトの市街(City of Quito)は、エクアドルの首都であり、1978年にユネスコの世界遺産に登録された最初の都市型世界遺産です。標高約2,850メートルに位置するこの都市は、スペイン植民地時代の都市計画が最も良好に保存された都市のひとつであり、インカ時代の影響も色濃く残しています。
歴史と文化的背景
キトの歴史は、インカ帝国時代に遡ります。スペインの征服以前、キトはインカ帝国の重要な行政拠点でした。しかし、スペインによる征服(1534年)後、都市はヨーロッパ風の計画に基づいて再構築されました。
スペイン植民地時代には、壮麗なバロック建築と宗教施設が建設され、キトはアメリカ大陸のキリスト教布教の中心地となりました。また、都市の建設には現地の職人技術が生かされ、スペインと先住民文化が融合したキト・バロック様式が生まれました。
主要な遺跡と特徴
- キト大聖堂(Catedral Metropolitana de Quito)
16世紀に建設された壮麗な大聖堂であり、植民地時代の宗教建築の典型。 - ラ・コンパニーア・デ・ヘスス教会(Iglesia de la Compañía de Jesús)
豪華な金箔の内装とバロック様式の壮麗な装飾が特徴的な教会。 - サン・フランシスコ広場(Plaza de San Francisco)
キト旧市街の中心であり、植民地時代の建築に囲まれた歴史的な広場。 - パネシージョの丘(El Panecillo)
市内を一望できる丘の上に「キトの乙女像」が立ち、都市の象徴となっている。 - キト旧市街(Centro Histórico de Quito)
ユネスコ世界遺産として保護される美しい街並みで、スペイン植民地時代の都市計画が最も良好に保存されている。
文化と社会構造
キトの市街は、スペイン植民地時代の影響を色濃く受けながらも、先住民文化、アフリカ系文化、ヨーロッパ文化が融合した都市として発展しました。毎年開催される「フィエスタ・デ・キト」では、伝統音楽や舞踏が披露され、市民が祝祭の雰囲気を楽しみます。
また、エクアドルの美食文化もキトで楽しめます。ロクロ・デ・パパ(じゃがいものスープ)やセビチェ(魚介のマリネ)は、地元料理の代表的なものです。
遺産の保存と現代の価値
ユネスコの世界遺産登録後、キトの市街では遺跡の保護活動が進められています。都市開発が進む中で、歴史的建築の維持が重要視されており、エクアドル政府や地域コミュニティが協力しながら、保存活動を続けています。
キト市を訪れることで、スペイン植民地時代の壮麗な建築とインカの歴史を体験しながら、エクアドルの文化的多様性を学ぶことができます。この地域は、未来の世代へ向けて貴重な文化遺産として、その価値を伝え続けています。

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