ラバト:近代の首都と歴史都市の側面を併せもつ都市

ラバト:近代の首都と歴史都市の側面を併せもつ都市
ポリネ, CC BY-SA 3.0, via Wikimedia Commons
モロッコ王国
登録区分文化遺産
世界遺産登録年2012年
登録基準(ⅱ)(ⅳ)
その他の区分
公式テキストページ中巻277p
英文タイトルRabat, modern capital and historic city: a shared heritage

※テキストは世界遺産1500(2024年発行の最新版)になります。参照はこちら

ラバト:近代の首都と歴史都市の側面を併せもつ都市とは

イスラムとヨーロッパ文化が融合したモロッコの首都

ラバト:近代的な首都と歴史都市、共有される遺産(Rabat, modern capital and historic city: a shared heritage)は、モロッコの首都ラバトに位置する世界遺産であり、2012年にユネスコの世界遺産に登録されました。この遺産は、都市の近代的な首都としての側面と、歴史的な遺産が融合する独特の景観を持っており、アラブ・イスラム文化とヨーロッパの都市計画の影響が共存する貴重な都市環境を形成しています。

歴史と都市の発展

ラバトの起源は12世紀に遡り、ムワッヒド朝のスルタン、アブ・ヤクーブ・ユースフによって要塞都市として整備されました。その後、様々な王朝の支配を経て発展し、特にフランス統治下の20世紀には都市計画が大規模に進められました。その結果、イスラム建築と近代的な都市設計が共存する独特の景観が生まれました。

ラバトは1921年にモロッコの首都となり、行政機能を持つ近代都市として発展しました。現在の都市構造は、旧市街と新市街が調和する形で設計されており、モロッコの政治・文化・経済の中心地として重要な役割を担っています。

主要な建築物と遺産

ラバトの世界遺産は、歴史的なモニュメントと近代都市の融合が特徴で、以下の主要な遺産が含まれています。

  • ウダイヤのカスバ(Kasbah of the Udayas)
    12世紀にムワッヒド朝によって建設された要塞で、青と白の美しい街並みが広がっています。高台からは大西洋を望むことができ、戦略的な防衛拠点としての役割を果たしていました。
  • ハッサン塔(Hassan Tower)
    12世紀にヤクーブ・アル=マンスールによって建設が始められた未完成のミナレットで、モロッコを象徴する歴史的建造物の一つです。その周囲には、現在のモハメッド5世廟があり、ラバトの文化的中心地となっています。
  • メディナ(旧市街)
    ラバトの旧市街は、伝統的なスーク(市場)が広がり、歴史的な建築様式が色濃く残っています。イスラム都市の特徴を保持しながらも、新市街と調和する構造が見られます。
  • 王宮(Royal Palace of Rabat)
    モロッコ王室の公邸であり、行政機能を担う重要な施設です。美しい庭園とイスラム建築が融合した優雅な造りが特徴です。
  • 近代的な都市計画(New Town)
    フランス統治下の20世紀に設計された新市街は、広い通りや公共広場が整備され、欧州の都市計画の影響が色濃く反映されています。

都市の保存と現代の価値

ラバトは、歴史的遺産と近代的な都市計画が共存するユニークな都市として、文化遺産の保存と持続可能な開発が進められています。ユネスコの世界遺産登録により、歴史的建造物の保護が強化される一方で、新しい都市機能との調和が図られています。

ラバトの旧市街と新市街を歩くことで、モロッコの長い歴史と近代化の過程を体験できるでしょう。イスラム文化の伝統を受け継ぎながら、新たな都市デザインが融合するラバトは、過去と未来が交錯する貴重な都市遺産として、今もなおその価値を世界に伝え続けています。

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この記事を書いた人

世界遺産ハントの管理人。

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