石窟庵と仏国寺

石窟庵と仏国寺
アサダル, CC BY-SA 4.0, via Wikimedia Commons
大韓民国
登録区分文化遺産
世界遺産登録年1995年
登録基準(ⅰ)(ⅳ)
その他の区分
公式テキストページ中巻147p
英文タイトルSeokguram Grotto and Bulguksa Temple

※テキストは世界遺産1500(2024年発行の最新版)になります。参照はこちら

石窟庵と仏国寺とは

新羅仏教建築を代表する至宝

石窟庵(ソックラム)と仏国寺(プルグクサ)は、大韓民国慶尚北道・慶州市に位置する仏教建築の傑作であり、韓国古代文化の粋を示す重要な遺産です。これらは統一新羅時代、8世紀中頃に建立され、1970年代の修復を経て現在に至ります。二つの遺産は、1995年にユネスコの世界遺産に登録され、仏教芸術と建築技術の卓越した融合を今日まで伝えています。

仏国寺は、751年に新羅の宰相・金大城(キム・デソン)によって建立され、極楽浄土の世界を地上に具現する目的で設計されました。その名が示す通り、「仏の国」を象徴するこの寺院は、当時の国家的プロジェクトとして建てられた壮大な仏教寺院であり、石造の基壇と優美な木造建築が見事に調和しています。特に、青雲橋・白雲橋、蓮華橋・七宝橋などの石橋群は、階段状に組まれた美しい構造をもち、仏の世界へ至る象徴的な道を表現しています。

仏国寺の境内には、韓国を代表する石塔である多宝塔と釈迦塔が並び建ち、それぞれ異なる意匠をもって仏教の教義を具現しています。多宝塔は華麗で装飾的な形式をもち、釈迦塔は簡素ながらも洗練された美しさを見せます。これらの塔は、新羅時代の高度な石工技術を今に伝える重要な遺構です。

一方、仏国寺の背後の山中にある石窟庵は、人工的に構築された石の洞窟内に釈迦如来坐像を安置する精緻な石窟寺院です。花崗岩を積み上げて造られたこの石窟は、完全な円形ドームを持ち、内部には釈迦像を中心として、菩薩や弟子たちの彫像が左右に並び、仏教の宇宙観を具現化しています。これらの像は非常に写実的かつ理想的な人体表現をもち、統一新羅仏教彫刻の最高峰と評されています。

石窟庵と仏国寺は、ともに宗教的な意義と芸術的価値をあわせ持ち、韓国仏教文化の精華を伝える存在です。自然との調和、幾何学的な設計、精緻な彫刻表現など、どれを取っても高い文化的完成度を誇り、仏教美術と建築における世界的遺産としての意義は極めて大きいものです。現代においても多くの信仰者や観光客が訪れる場所であり、韓国の歴史と精神文化を体感できる貴重な文化財となっています。

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世界遺産ハントの管理人。

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