チャン・アンの景観関連遺産群

チャン・アンの景観関連遺産群
ヤクブ・ハウン, CC BY 4.0, via Wikimedia Commons
ベトナム社会主義共和国
登録区分複合遺産
世界遺産登録年2014年/2016年範囲変更
登録基準(ⅴ)(ⅶ)(ⅷ)
その他の区分文化的景観
公式テキストページ中巻204p
英文タイトルTrang An Landscape Complex

※テキストは世界遺産1500(2024年発行の最新版)になります。参照はこちら

チャン・アンの景観関連遺産群とは

「陸のハロン湾」と称されるカルスト地形の景勝地

チャンアンの景観複合体(Trang An Landscape Complex)は、ベトナム北部ニンビン省に位置し、2014年にユネスコの世界遺産に登録されました。この遺産は、自然遺産と文化遺産の要素を兼ね備えた複合遺産であり、独特のカルスト地形、美しい自然景観、そして数千年にわたる人類の歴史を今に伝える貴重な文化的証拠を含んでいます。

チャンアン地域は、石灰岩の岩山が連なるカルスト地帯に河川や水路が張り巡らされ、洞窟や湿地、渓谷が複雑に入り組んだ地形が特徴です。これらの自然要素が織り成す景観は非常に美しく、静かな水面に映る断崖や洞窟の中を手漕ぎ舟で進む体験は、訪れる人々に深い感動を与えます。生態系も豊かで、多くの希少植物や鳥類、淡水魚類がこの地に生息しています。

この地域の文化的価値は、先史時代からの人類活動の証拠にあります。チャンアンでは、約3万年前の旧石器時代から人々がこの地に暮らしていたことが、考古学的な調査により明らかになっており、多くの洞窟や岩陰遺跡から石器や骨、貝殻、埋葬の痕跡などが発見されています。これらの遺物は、人類が環境に適応しながら生活してきた長い歴史を示すものとして、高く評価されています。

また、チャンアンは歴史時代においても重要な役割を果たしました。10世紀にはディン朝がこの地に都を築き、ベトナム初の独立国家が誕生しました。ホアルー旧都には王宮跡や寺院が現存しており、ベトナム建国の精神や仏教の広がりを今に伝えています。さらに、聖山や霊場が点在しており、自然信仰と仏教が融合した宗教文化が根づいていることも、この遺産の文化的な魅力の一部です。

チャンアンの景観複合体は、自然環境と人類の歴史、精神文化が見事に融合した貴重な地域です。その保存と継承は、ベトナムだけでなく人類全体にとっても重要な意義を持っており、未来に向けた持続可能な保護活動が求められています。

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この記事を書いた人

世界遺産ハントの管理人。

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