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| 国 | レバノン共和国 |
|---|---|
| 登録区分 | 文化遺産 |
| 世界遺産登録年 | 1984年 |
| 登録基準 | (ⅲ)(ⅵ) |
| その他の区分 | |
| 公式テキストページ | 中巻27p |
| 英文タイトル | Tyre |
※テキストは世界遺産1500(2024年発行の最新版)になります。参照はこちら
フェニキア都市ティルスとは
フェニキアの中心地として繁栄した港町
ティルス(Tyre)は、レバノン南部の地中海沿岸に位置する古代都市遺跡であり、1984年にユネスコの世界遺産に登録されました。この都市は、フェニキア文明の中心地として栄え、交易や航海術の発展に大きく貢献した歴史的な遺産として高く評価されています。
地理と歴史的背景
ティルスは、紀元前2750年頃に建設されたとされ、フェニキア人によって発展した海洋都市国家でした。
- フェニキア文明の中心地
ティルスは、フェニキア人の交易拠点として繁栄し、地中海沿岸に多くの植民都市を築きました。特に、カルタゴやカディスなどの都市はティルスの植民地として発展しました。 - 紫色染料の発祥地
伝説によると、ティルスは貝殻から抽出される紫色染料「ティリアン・パープル」の発祥地であり、王族や貴族の衣服に使用されました。 - アレクサンドロス大王による征服
紀元前332年、アレクサンドロス大王がティルスを包囲し、海上の要塞都市を陸続きにするための堤防を築いて攻略しました。
主要な景観と特徴
ティルスには、フェニキア、ローマ、ビザンチン時代の遺構が点在し、都市の歴史的変遷を示しています。
- ローマ時代の競技場(ヒッポドローム)
2世紀に建設されたローマ時代の競技場で、約2万人を収容できる規模を誇ります。 - ネクロポリス(墓地遺跡)
ローマ・ビザンチン時代の墓地が広がり、壮麗な石棺や墓碑が残されています。 - フェニキア時代の港
ティルスの港は、フェニキア人の航海術と交易の中心地として機能し、地中海沿岸の都市と結びついていました。
文化的価値と遺産保護
ティルスは、フェニキア文明の発展と地中海交易の歴史を示す重要な遺産として、世界的に認識されています。
ユネスコの世界遺産登録後、レバノン政府や国際機関による保護活動が進められています。特に、遺跡の保存と観光管理が強化され、持続可能な遺産保護が行われています。
現代における意義
ティルスは、古代フェニキア文明の歴史と文化を学ぶ場として、世界的に注目されています。特に、交易ネットワークの発展や、持続可能な遺産保護の重要性を理解する上で重要な拠点となっています。
この遺跡を訪れることで、レバノンの壮大な歴史と文化の価値を体験しながら、古代都市の遺産について考える機会を得ることができます。未来の世代へ向けて、その価値を伝え続けるべき遺産として、今後も保護と活用が進められていくでしょう。

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